今日取り上げるのは、群馬・太田市で、生後1カ月の娘を虐待した疑いで母親が逮捕された事件についてです。
傷害の疑いで逮捕された鈴木麗香容疑者(26)は、生後1カ月の長女の頭を複数回殴るなどした疑いが持たれています。
「以前にも同じようにたたいてしまった」
このように供述しており、実際に長女には一定時間が経過した脳挫傷もあったことが新たにわかりました。
事件の概要をまとめると共に、子育てで陥りがちな闇と病みについても見ていきたいと思います。
最後までお付き合いください!
群馬県・太田市 乳児虐待事件の続報は?
FNNプライムオンライン、上毛新聞社の報道内容を元に、事件の概要についてまとめます。
群馬県太田市内ケ島町の鈴木麗香容疑者(26)は、1月中旬からのおよそ1カ月間、自宅アパートで生後1カ月の長女の頭を複数回殴るなどした疑いで18日朝に送検された。
長女は、意識不明の重体。
警察のその後の調べで、長女は頭の骨折や硬膜下血腫のほか、一定時間が経過した脳挫傷があったことが新たにわかった。
鈴木容疑者は、「以前にも同じようにたたいてしまった」と供述していて、警察は日常的な虐待があったとみて調べている。
父親:(長女の様子が)15日に急におかしくなった。それまで気付かなかった。
隣に住む男性(34):夫婦は昨年12月ごろに引っ越してきた。家族3人で車に乗って出掛ける姿を見掛けることもあった。
子どもが泣いていることはあったが、(両親が)怒っている声を聞いたことはない。子育てが大変だったのだろうか・・・。
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/d6ae497175e24a917919020983f7958cdb7916bc
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/d7dc61effc4710403e0a3015f1a767860f9c5e5f
参考動画はコチラ↓↓
続いて、容疑者についての情報です↓↓
名前 鈴木麗香
年齢 26歳
住所 群馬県太田市内ケ島町
職業 無職
Facebook 同姓同名のアカウントが複数ありましたが、本人と断定できるものは見つかりませんでした。
産後1ヶ月というと、人によっては「母乳がうまく出ない」「夜、眠れない」など、まだまだ心身共に不安定な時期です。
その上、赤ちゃんは昼夜逆転していて、夜になるとぎゃんぎゃん泣いたりして。
自分の経験から振り返ってみても、赤ちゃんと二人きりはとてもキツイ・・・。
ネットではこんな声が上がっていました。
(Yahoo!ニュース コメント欄より引用)
抱っこしても何をしても泣く時はあるし、こういうコメントを載せるのもやめてあげた方が良くない?
少しでも長く泣いたなら、近所に通報されたらどうしよう!と追い込まれる母親を増やすだけじゃないかな。
まだ産後1ヶ月だと体調が回復してなくて思うように世話ができなかったり、寝不足で正常な判断力が落ちていたとかもあると思います。
母親を擁護するわけではないけど、赤ちゃんが憎くてやったわけではなく、どうしていいかわからなくなってパニック的に暴力を振るってしまった可能性もあります。
自分の時を振り返ってみても、実家に頼れない人もいるだろうし、保健師や産院が産後の母親を見守りケアできるような体制が必要だと思います。
子供にイライラしてしまうこともたくさんあります。ただ子供に手をあげようと思ったことはなかったかも。その代わりイライラを落ち着かせるために結構な強さで自分の頭を壁に打ちつけたことが何回かありました。それはそれで頭がおかしくなってたんでしょうね。
日常的に虐待があったんなら、なんで旦那さん気づいてあげられなかったんだろう。
せっかく生まれてきてくれたのに。ただただ赤ちゃんがかわいそうです。
現場について
事件は群馬県太田市内ケ島町のアパートの一室で起きました。
問われる罪は?
鈴木容疑者は傷害の容疑で逮捕されました。
(傷害)
第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。(引用元:刑法 第204条)
産後の母親はどんな状態?陥りがちな心の闇とは・・・
「また1ヶ月の、生まれたてほやほやの赤ちゃんにこんなことをするなんて。ひどい。信じられない。母親なのに」
おそらく、世間の多くの方はこのように感じているでしょう。
しかし、出産直後の母親の心理状態は想像以上に不安定で危ういものです。
それも、頼れる人がいない核家族での子育てとなればなおさらでしょう。(鈴木容疑者は20代の夫と長女の3人暮らしでした)
核家族世帯の母親は、具体的にどのようなことについて育児ストレスを感じるのか?
健康福祉センターで児の4か月児健診を受診した,単胎かつ正期産で20~34歳の母親11名に半構成的面接を行い,得られたデータを質的記述的に分析した.
母親らは
- 母乳育児に対する苦悩
- 子どものペースに合わせることへの負担
- 2人の子どもと関わる中で生じる戸惑い
- 1人で育児を抱え込む気負い
という育児ストレスに対し
- 周囲の頼れる存在を認知し自ら関わり頼る
- 母親自身で対応し自己完結する
という対処行動をとっていた。
引用 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jans/40/0/40_40270/_article/-char/ja
【周囲の頼れる存在を認知し自ら関わり頼る】という行動がとれていれば今回のような事件にはならなかったかもしれませんが、おそらく鈴木容疑者は【母親自身で対応し自己完結する】という状態だったのでしょう。
これを続けていると、やがて「うつ」の症状が出てきたり、最悪の場合、自ら死を選んでしまうことにもなりかねません。
こちらは出産後1年未満に自ら命を絶った母親92例について、産後1カ月から12カ月までのどの時期に亡くなっているかを分析した結果です。
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引用 https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/life/postpartum_depression/
このデータからもわかるように、産んだ直後も危険ですが、子育てに慣れてきた8~9か月あたりにも”魔”がさす瞬間があることがわかります。
筆者の経験では、この時期から夜泣きが始まるケースもあるので、「これが永遠に続くんじゃないか」と悲観的になってしまうのかもしれません。
そんなわけないのに、その時は、どうしてもそういうネガティブな思考に引っ張られてしまうのです。
もし「あれっ、私ってもしかして産後うつ?」と思ったら、こんなことを自分に語り掛けてあげてください。
- もしかして、頑張り過ぎてるんじゃない!?
- 子育ては思い通りにいかないものなんだよ
- 成長すれば状況も変わっていくよ
- 子育てはみんなでするものだよ
- 誰かの助けを借りるのが当然だよ
- みんなそうしてるんだから、別に恥ずかしいことじゃないんだよ
とにかく、自分を追い込まないように。
うまくいかないことがあっても、決して「自分のせいだ」「自分がダメだからだ」と”自分責め”をしないようにしましょう。
まとめ
群馬県太田市で起きた乳児の虐待事件についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 群馬県太田市内ケ島町の鈴木麗香容疑者は、1月中旬からのおよそ1カ月間、自宅アパートで生後1カ月の長女の頭を複数回殴るなどした
- その後の調べで、以前にも同じような暴行を加えていたことがわかった
- 産後1ヶ月の母親は心身ともに非常に不安定であり、周りのサポートが必要である
体力には自信があるほうでしたが、子供を出産した直後はまともにまっすぐ歩くこともできず、少なからずショックを受けました。
それだけ、ひと一人産むのは大変な仕事です。
親や夫のサポートなしで一人でお世話をしていたのだとしたら、それはもう、鈴木容疑者のキャパを超えていたのかもしれません。
虐待行為は決して許されるものではありませんが、そうなってしまうような環境に追い込んだ夫や親族の責任も重いと思います。
改めまして、この赤ちゃんのけがが1日も早く回復しますように。
最後までお読みいただきありがとうございました!