今日取り上げるのは、石川県中能登町の前副町長・廣瀬康雄さん(65)とその母親(93)が血を流して死んでいるのが見つかった事件についてです。
警察が15日現場検証を行ったところ、廣瀬さんが無理心中を図った可能性が高いことが分かりました。
現場の状況などから廣瀬さんが母親を殺害した後、自殺を図った無理心中の可能性が高いそうです。
3月の中能登町長選挙に向けて精力的に活動していたという廣瀬さんに、一体何があったのか。
事件の概要をまとめると共に、誰にでも訪れる”魔が差す”瞬間についても見ていきたいと思います。
最後までお付き合いください!
石川県・中能登町 前副町長 死亡事件の概要は?
石川テレビ、テレビ金沢の報道内容を元に、事件の概要についてまとめます。
2021年2月15日未明、中能登町武部の住宅でこの家に住む前の副町長・廣瀬康雄さん(65)と母の芳江さん(93)が首から血を流して死んでいるのが見つかった。
警察が現場検証を行ったところ、廣瀬さんが倒れていた畳の近くで血の付いた包丁1本が見つかり、2人の死因は失血死だった。
廣瀬さんは首の右側に、母・芳江さんは首の左側に切り傷があった。
どちらも頸動脈が切れていたことから、この傷が致命傷になったとみられている。
このほか現場の状況などから廣瀬さんが母親を殺害した後、自殺を図った無理心中の可能性が高いことがわかった。
現場から遺書は見つかっておらず、警察は引き続き捜査を進めている。
廣瀬さんの活動について
廣瀬さんは町の職員を経て2014年に副町長に就任。そして、去年12月には現職の杉本栄蔵町長が今期限りでの引退を表明し、その後継候補として指名されていた。
1月30日に行われた廣瀬さんの後援会事務所開きでは、3月の中能登町長選挙に向けて精力的に活動を行う姿があった。
(杉本町長)今本当に呆然として言葉もない。昨日も一緒に元気で頑張ってやっていた。
ちょっと疲れたわと言っておりましたけれども、そんな疲れて…
本当にショックを受けています。
続投の可能性については一切考えていない。これからについては周りの話を聞きながら一番いい方法をとっていきたい。
中能登町長選挙は3月16日に告示され、21日に投開票が行われる。
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/e6f43a2ced2b858e6cc8a36db75c8ffd32aa4f64
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/6a821e77dbec2df100ee0aaad11a17f18e7e7e8e
参考動画はコチラ↓↓
選挙に出馬する、というのは「未来」を見据えた動きですよね。
それなのに、こんな形で命を絶つというのは、どういう心境だったのでしょうか。
ネットではこんな声が上がっていました。
(Yahoo!ニュース コメント欄より引用)
初の選挙戦、実母の介護などで疲弊したのだろうか…
ホームに預けるにしてもすごい金がかかったりするし
本人が望まない場合もあるだろうしなぁ・・・
いずれ他人事でなくなる世帯がたくさん出てくるはず
現場について
事件は石川県中能登町武部の住宅で起きました。
人はどんな時に”死”を決意するのか。誰にでも来る”魔”がさす瞬間とは
亡くなった廣瀬さんは、前日、娘家族と夕食を共にしたとのこと。
その後、普通に就寝したものの、部屋に廣瀬さんの姿がなく、家族が捜したところ、寝室のベッドの上で横たわる芳江さんとその部屋の床にあおむけで倒れる廣瀬さんを見つけたということです。
「事前に何の前触れもなく・・・」というのは、女優の竹内結子さんの亡くなり方と重なります。
女優の竹内結子さんが自宅で死去。公私ともに順調だった彼女に何があったの?芸能人が悲しい死を選ぶ理由とは?竹内さんの魅力が詰まった過去作で死を悼む
本当に前触れはなかったのか?それとも、周りが気づかなかっただけで、本人は何かしらサインを発していたのか。
これについては、プロのカウンセラーの方が書いた興味深いブログが参考になるかと思いますのでシェアします!
カウンセラーの立場から言うと、なかなかきちんと遺書を残して、計画的・理性的に死ぬことを選択している人って、どれだけいるのかなぁ…と思います。
ほとんどが、“魔がさす” 瞬間がある…
たしかにそこまでには、様々な不安や恐れ、悩みから脳がパンパンになって、正常な脳機能を果たせていない状態になっています。
そんな脳のビジー状態に、ふっとスキ間ができる。
そのスキ間に悪魔が入り込むんですね。
それは、まさに突発的な時間…悪魔が入り込んでくる夜があるということ…
そんな夜に一人で過したら、取り返しのつかない朝がやってきてしまう。
もしも、そんな夜に、誰かから電話があったり、親しい人からメールが来たりしていたら、ふっと我に返ることができて、
あ、私、命を救われた…
ってなるんです。
引用 https://ameblo.jp/43958010/entry-12627996888.html#_=_
自殺する人は、周りから見て「この人、明らかにノイローゼだな」と思うような人ではない。
むしろ、軽いうつ状態にある人ほど命を絶つリスクが高いのだそうです。
廣瀬さんは、生前「ちょっと疲れたわ」と漏らしていたそうですが、その「疲れ」は廣瀬さんご本人が思っているよりも深刻なものだったのかもしれませんね。
自死を選ぶ本人にも、そのタイミングはわからない。
だからこそ、やはり普段から、瞑想などで自分の内面と向き合う時間、自分の変化に気付く時間を作ることが大事だと思います。
まとめ
中能登町武部で前の副町長・廣瀬康雄さんが亡くなっていた事件についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 2021年2月15日未明、中能登町武部で前の副町長・廣瀬康雄さん(65)と母の芳江さん(93)が首から血を流して死んでいるのが見つかった
- 現場検証の結果、廣瀬さんが母親を殺害した後、自殺を図った無理心中の可能性が高いことがわかった
- 廣瀬さんは現職の杉本栄蔵町長の後継候補として指名されていた
廣瀬さんは、何に対して「疲れた」とおっしゃっていたのか。
その時点では、言われた町長はあまり深く考えなかったでしょう。
きっと、相手が他の人であっても、「どうしたの?」とわざわざ突っ込んで聞くような雰囲気ではなく、独り言のようにこぼしただけだったのかもしれません。
でも、もしそこでもっと違う言葉をかけてあげられたら、もしかしたら廣瀬さんの命を救えたかもしれない。
杉本町長は、そんな後悔を抱えることになってしまったのではないでしょうか。
心中を察すると、切ない気持ちになります。
これは誰にとっても同じことが言えるでしょう。
私たちはもしかしたら、知らないうちに”魔がさす夜”から誰かを救っているのかもしれないし、これから救えるのかもしれない。。
だからこそ、身近な人のちょっとした変化、違和感を見て見ぬフリをしないようにしたいものですね。
改めまして、亡くなった廣瀬さんのご冥福をお祈り申し上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました!