今日取り上げるのは職場の同僚だった70歳代の女性にストーカー行為をした疑いで21歳の女が逮捕された事件についてです。
女は、自分の裸の画像やわいせつなメールを300回近く送っていたとのこと・・・。
「母親からあまり愛情を受けてこなかったが、優しくしてもらい母性を求めていた」と語っているそうです。
事件の概要をまとめると共に、「育てられ方」と性的逸脱行動は相関関係があるのかという問題についても見ていきたいと思います。
最後までお付き合いください!
奈良県奈良市 21歳女 ストーカー事件の概要は?
関西テレビの報道内容を元に、事件の概要をまとめます。
奈良市に住む21歳の無職の女は、奈良県内の70歳代の女性の携帯電話に、2020年9月から10月、自分の裸の写真や「やさしくなめたい」などのわいせつなメールを293回送ったほか、2021年2月10日、女性の職場に押しかけた疑いが持たれている。
警察はこの女をストーカー規制法違反の疑いで逮捕した。
女は、以前、女性と同じ料理店で仲居として働いていて、「母親からあまり愛情を受けてこなかったが、優しくしてもらい母性を求めていた」と話している。
2020年6月に女が女性の職場に来たと相談があり、警察が付きまとい行為をしないよう指導していた。
今でも好きで、甘えたい気持ちからメールを大量に送ったり、会いたいという気持ちを抑えられず職場に行きました女は、容疑を認めている。
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/62ae0e6cc51df3d31aa21a40dac6c41ef337be26
21歳の女が、70代の女性にストーカー行為。
ちょっと理解しがたい事件ですが、この70代の女性に対して何か強烈に惹きつけられるものを感じたのでしょう。
ネットではこんな声が上がっていました。
(Yahoo!ニュース コメント欄より引用)
幼少期に親から愛情を受けられずに育ってしまった場合、常に心が乾ききってしまう
飢餓状態になる。
いくら求めても飢えが満たされない苦しみがあるんだよ。
以前同じような境遇の人からそのような話を聞いた。
子どものころに受けるはずだった愛情は大人になってしまったら受けられない
受けられないけど、受けなければ満たされない。
どうにかならないもんかね
私は幼いころ病気で祖父母を亡くし優しくしてくれた祖父母の面影をどこかにずっと追い求めてる。
結局大人になってから介護福祉士になってとても幸せでした。(現在離職中)
だけど、なめたくはならない。
彼女には刑務所より病院ですね。
年齢差もすごいし、母性を求めてわいせつメールってわけわからない…。
普通に親切にしただけなのに付きまとわれて怖かったと思う。
問われる罪は?
女はストーカー規制法違反の疑いで逮捕されました。
(つきまとい等をして不安を覚えさせることの禁止)
第三条 何人も、つきまとい等をして、その相手方に身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせてはならない。(罰則)
第十八条 ストーカー行為をした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。(引用元:ストーカー規制法 第3条)
性犯罪は親の愛情不足が原因?本当に親の育て方が悪いのか。
この手の事件があると、必ず聞こえてくるのが「親の育て方に問題があった」「愛情が足りなかった」という意見です。
しかし、本当にそうなのでしょうか・・・。
そうだとしたら、「もしうちの子も将来こんな犯罪を犯してしまったらどうしよう。私が悪いのか」と不安になるお母さんたちがたくさんいると思います。
実際、こんな説もあるので、愛情不足と性癖は全く関係ないわけではなさそうです。
何かに依存していないと不安な人は、小さな頃の愛情不足が原因。
意外だと思うかもしれませんが、自立には十分な依存が必要不可欠。この場合の依存とは、子供が望む通りのことを親にしてもらうことを言います。
子供は自分の望みに応えてもらうで、「自分は価値がある人間だという実感」と「他者への信頼感」を育みます。
子供の頃親に十分依存することで、大人になって自立できるんですね。
しかし子供の頃に望みを聞かれずほっとかれると、自分の価値や他者への信頼感に自信が持てず、依存症になってしまうのです。
引用 https://news.livedoor.com/article/detail/6573888/
21歳の女も、幼少期の「依存」が満たされなかったために、全く無関係の女性に依存してしまったのかもしれません。
ただ、性犯罪の“再犯防止プログラム”を日本で初めて開始した東京・榎本クリニックの医師は以下のように語っています。
育てられ方と反復する性犯罪に何らかの相関関係があるのか、そして育てられ方は性犯罪の主なリスク要因になりうるのか、という問題からお話しましょう。
当クリニックを受診する加害男性を見ると、生育歴に重大な問題を抱えているのは少数派です。
性的逸脱行動は親の育て方から受け継ぐものではなく、ひとりの男性が社会の中で自ら学習するものです。
ストレスなどへの対処行動である場合が多く、繰り返すことで行動が強化されます。
もちろん虐待など重大な機能不全の問題が家庭にある場合もないわけではないですが、家族は犯罪のリスク要因としてそれほど大きくはありません。
引用 https://toyokeizai.net/articles/-/149140?page=2
これは男性の性犯罪者についての考え方なので、今回の事件には当てはまらないかもしれません。
しかし、少なくとも「性的逸脱行動(性犯罪含む)は必ずしも親の育て方だけが原因で起こっているわけではない」という説があるということは、世の中の母親たちが心に抱えている重圧を少しだけでも軽くしてくれるのではないでしょうか。
まとめ
奈良県で起きた女性のストーカー事件についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 奈良市に住む21歳の無職の女は、奈良県内の70歳代の女性の携帯電話に自分の裸の写真やわいせつなメールを300回近く送っていた
- 女性の職場に押しかけるなどの行為もあったため、警察はこの女をストーカー規制法違反の疑いで逮捕した
- 性的逸脱行動は必ずしも親の育て方、愛情不足だけが原因で起きるわけではない
この21歳の女はどのような家庭環境に育ったのか。
たくさん抱っこされたり、「かわいいね」と言ってもらった経験がなかったために、心にずっと寂しい気持ちを抱えていたのかもしれません。
それが、たまたま出会った被害者の女性に優しくされ、スイッチが入ってしまった。
もっと自分を見て欲しい、愛して欲しい、可愛がって欲しい。
・・・あふれる思いに、もう自分を止められなくなってしまったのかもしれません。
ある意味では、とても悲しい事件だと思います。
子育てについてはいろんな考え方がありますが、十分過ぎるくらいの愛情表現でちょうどいいのかもしれないな、と考えさせられる事件でした。
ちなみに、どんな行為が「ストーカー行為」になってしまうかはコチラの記事で詳しく紹介しています。
三浦洸平 顔画像 Facebookは?「ご迷惑じゃなかったら」10人以上の女性の鞄に自分のLINEのIDメモを入れた?知らずにやっているかもしれない「ストーカー行為」の具体例をチェック!
今一度、ご自身の愛情表現についても見直してみることをおススメします。
最後までお読みいただきありがとうございました!