事故

和歌山県岩出市の児童支援施設でダウン症の5歳児がミートボールを喉に詰まらせて死亡。事故はどうすれば防げた?ダウン症で特徴的な「丸のみ」の理由

和歌山県岩出市の児童支援施設

今日取り上げるのは、和歌山県岩出市の児童支援施設で、5歳の男の子が昼食を喉に詰まらせ、死亡した事故についてです。

亡くなった男の子はダウン症で、「職員が目を離したすきに刻む前のミートボールを男の子が飲み込んだ」とのこと。

施設の職員の配置などに問題がなかったか調査を進めているそうです。

事故の概要をまとめると共に、そもそもダウン症とはどんな障害なのか?その特徴についても見ていきたいと思います。

最後までお付き合いください!

和歌山県岩出市 ダウン症児死亡事故の概要は?

読売テレビの報道内容を元に、事件の概要をまとめます。

2020年12月22日、和歌山県岩出市の児童支援施設で、ダウン症の5歳の男の子が昼食に出されたミートボールを喉に詰まらせて病院に搬送された。

男の子は6日後、大阪府内の病院で死亡した。

施設側は「職員が目を離したすきに刻む前のミートボールを男の子が飲み込んだ」と説明している。

県の条例で、施設では子供4人につき、1人の職員を配置することになっていて、県や岩出警察署は当時の職員の配置などに問題がなかったか、調査を進めている。

引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/c72d65906046978ecd5dfd1b9e7adc9027c0762d

参考動画はコチラ↓↓

「ミートボールは厨房で刻むべきだった」という声もありますが、「食べ物の形状をしっかり見せてから刻むのも食育の一環」という考え方もあります。

まずは、施設の体制が適切なものであったかどうかを調査してからでないと、なんともコメントしづらい事故ですね・・・。

保護者側は信用していたから預けていたわけでしょうし、施設側もそれに応えようとして精一杯やってくれていた。

でも防げなかった・・・となれば、誰を責めるわけにもいかず親はただただ苦しいと思います。

ネットではこんな声が上がっていました。

少し前にドーナツが原因の似たような事案で無罪が確定しました。ちょっと複雑な気持ちだったけど、世論や報道は施設側に同情的でした。ドーナツが無罪だったのですから、ミートボールも大丈夫じゃないでしょうか。

亡くなったお子さんは気の毒だけどこう言った施設の場合は親がお弁当を持たせるのがよいんじゃないの。
友達の家が給食センター経営だけどアレルギーも沢山種類があり、本来なら同じ場所や器具で調理できるのに分けなきゃいけない。
かと言って特別料金じゃないらしい。
保育士さんが子供に合わせていちいち刻まなきゃならないのも人手が足らない中でアレルギー、付きっきりじゃ他の子も可哀想だよ。

障害のある子やアレルギーの子はお弁当持たせるのがいい。

こういったありがたい施設もその施設で働いて下さる職員の方もこういう事故があると疲弊してどんどん少なくなってしまうように思います。

(Yahoo!ニュースコメント欄より引用)

現場について

事故は和歌山県岩出市の児童支援施設で起きました。

そもそも「ダウン症」とは?なぜ丸のみしてしまったの?

5歳といえば、健康なお子さんであればミートボールは刻まなくても食べられるようになっている年齢でしょう。

もちろん個人差はありますが、市販されているお弁当用の小さなミートボールなら大抵の子は喉に詰まらせることはないと思います。

しかし、事故は起きてしまった。

そこで注目したいのが、ダウン症の「摂食機能」や摂食行動です。

ヤフコメには、以下のようなコメントがいくつか見られました。

全員ではないですが、ダウン症のお子さんは、本当に食事注意な子が多いですよね、、、、よく食べる上に、詰め込む&飲み込む子が多い、、、、。
筋力弱いから余計に危険。。。。
給食の時は、1対1対応でした。。。
残念です。

ダウン症は、21番染色体が1本多く存在することで起こる疾患です。

・・・そのこと自体はご存知の方が多いと思いますが、具体的にどんなところにその影響が現れるのか?ということはよく知らないという方が多いのではないでしょうか。

筆者も調べてみて初めて知ったことですが、ダウン症は心疾患や消化器疾患、発達がゆっくりなことなどから離乳食開始も通常よりゆっくりめなんだそうです。

また、顔立ちの特徴も摂食機能に大きな影響を与えています。

ダウン症のお顔立ちの特徴としては上あごが小さいことがあげられます。

また、全身筋の低緊張ということがあるからか、舌を口にしまって口を閉じることが苦手、また鼻呼吸が苦手、よって舌を口の中にしまって飲み込むことが苦手なお子さんが多いように思います。

初診のときの主訴が、丸のみ、とおっしゃる保護者も多いように感じます。

拝見すると口の動きを順を追って獲得することがなく、月齢に応じた食事を食べていること、また、かたいものを食べないから噛めないのだという考えのもと、硬い食事を与えていることがあります。

硬いものを噛まないからと硬いものを与えても、食べる動きを知らなければ噛んで食べることは難しく、結果丸のみを助長することもあるのです。

引用 https://tsubamenokai.org/downssyndrome2019

もしかしたら、この男の子の場合も、かたいものを食べる”準備”が整っていない状態だったのかもしれません。

「食べる」という行動は一朝一夕に身に着くものではなく、しかも、「食べることは全身状態が安定しないと逆に健康を蝕むことさえある」。

改めて自分の子育てを振り返ってみても、「食」にはずいぶんと労力と気力を注いできたなあ・・・という実感があります。

ミルクを吸うのも上手い子とそうじゃない子がいるように、食べる機能にも個人差があるのは当たり前。

ダウン症に限らず、就学前のお子さんならこういった事故はどこで起きても不思議ではないでしょう。

児童支援施設、保育園、幼稚園・・・、小さな子供たちを相手にする施設で働く先生たちは、いつもそんなリスクと隣り合わせで働いているのです。

それを想うと、本当に頭が下がります。

ただ、ダウン症の特性から「丸のみ」リスクが高い子供だったことはあらかじめわかっていたことだったわけで、やはり、簡単に手の届く場所にミートボールを置いてしまったというのは施設の体制になんらかの”抜け”があったのではないかと思ってしまいますね。

まとめ

和歌山県岩出市の児童支援施設で、ダウン症の5歳の男の子がミートボールを喉に詰まらせて死亡した事故についてまとめました。

ポイントを整理します。

まとめ
  • 2020年12月22日、和歌山県岩出市の児童支援施設で、ダウン症の5歳の男の子が昼食に出されたミートボールを喉に詰まらせて死亡した
  • 施設側は「職員が目を離したすきに刻む前のミートボールを男の子が飲み込んだ」と説明している
  • ダウン症は顔立ちの特徴などから「丸のみ」のリスクが高いことが分かっているため、予測によって回避できた事故である可能性が高い

本来は1日の中でも一番楽しいはずの食事の時間が悲劇になるなんて、周りの子供たちもさそや大きなショックを受けていることでしょう。

事実をきちんと究明して、同じことが起きないように対策すると共に、事故を見ていた子供たちの心のケアにも時間をかけて欲しいなと思います。

改めまして、亡くなった男の子のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

最後までお読みいただきありがとうございました!