今日取り上げるのは、東京都渋谷区笹塚の交差点で、横断歩道を渡っていた男女6人がタクシーにはねられた事故についてです。
40歳代の女性が頭などを打って死亡したほか、小学3年の男児(9)と母(42)を含む5人が重軽傷を負って搬送されました。
ドライブレコーダーの記録からタクシーの男性運転手(73)は事故当時、意識がもうろうとしており信号を無視して突っ込んだとみられるとのこと・・・。
一体、この運転手に何があったのでしょうか。
※その後の調べで、タクシー運転手の男はくも膜下出血で意識を失ったことがわかりました。
また、亡くなったのはアルバイト佐藤優子さん(49)だったことが発表されました。
事故の概要をまとめると共に、タクシードライバーの平均年齢や年齢制限についても見ていきたいと思います。
最後までお付き合いください!
東京都・渋谷区笹塚 タクシー暴走事故の概要は?
読売新聞オンライン、産経新聞の報道内容を元に、事故の概要をまとめます。
2021年1月4日午後7時頃、東京都渋谷区笹塚の国道20号(甲州街道)の交差点で、横断歩道を渡っていた男女6人が走ってきたタクシーにはねられた。
タクシーは新宿方面から調布方面に進行中、信号機がある横断歩道の6人をはね、約200メートル先の路上で停止した。
この事故で、40歳代の女性が頭などを打って死亡。
※その後の調べで、亡くなったのはアルバイト佐藤優子さん(49)だったことがわかりました。
5人が重軽傷を負って病院に搬送された。(うち、小学3年の男児(9)が全身打撲で重傷、母(42)が骨盤を骨折)
運転手の男(73)も負傷して病院に運ばれたが、意識はない。
※くも膜下出血で運転中に意識を失い、赤信号の交差点に突っ込んだ可能性があると見られています。
ドライブレコーダーの記録からタクシーの運転手は事故当時、意識がもうろうとしており、信号を無視して突っ込んだとみられる。
警察は回復を待って自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で事情を聴く。
目撃者の証言
- 近くのコンビニ店の40歳代の女性店員:「バーンという大きな音がした。あわてて外を見たら、横断歩道で複数の人が倒れており、少し先に前部が壊れたタクシーが止まっていた」
- 現場そばの歩道にいた女性会社員:「タクシーがボンネットに人を乗せたまま、目の前を走り過ぎた」
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/772a94491c6241037def4e231cf942d9c4d5f263
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/78e5a723b724cf5cb079998d591093f0a4737513
参考動画はコチラ↓↓
信号機がある横断歩道での事故。
まさか車が突っ込んでくるなんで、普通は予想しませんよね。
今回も高齢ドライバーの事故ということで、2019年4月に池袋で起きた暴走事故を思い出してしまった方も多かったでしょう。
ネットではこんな声が上がっていました。
意識もうろう、信号無視で横断歩道へ 渋谷でタクシー暴走 1人死亡、5人負傷 コメ「年金だけで生活できず、73歳でも働かないとならない社会情勢が異常です。明らかに池袋の事故とは運転手への対応と事情が違うと感じます」(産経新聞) https://t.co/cI6aWOkrDM
— 月城@小泉花陽精米店 (@Tsukishiro_) January 4, 2021
仕事でも近くに納品先あったし、笹塚ボウルは東京在住時のホームタウン。馴染み深い場所での事故で、いたたまれなくなる
意識もうろう、信号無視で横断歩道へ 渋谷でタクシー暴走 1人死亡、5人負傷(産経新聞) https://t.co/u3dRETn2RO— Taka.Masa (@carpandsanfre) January 4, 2021
意識失ったか…タクシーが6人はね1人死亡 1/5 1:27更新 / 4日午後7時すぎ、東京・渋谷区の甲州街道で、73歳の男性が運転するタクシーが歩行者6人をはね、1人死亡。事故当時、客として乗っていた女性は「事故前から運転手の体調が悪そうだった」と説明し、運転手の男性が意識を失っていた可… pic.twitter.com/UiVChNZ97y
— 佐久間 信吉@グッドウィルズ・パートナーズ (@goodwillsjp) January 4, 2021
現場について
事故は東京都渋谷区笹塚の国道20号(甲州街道)交差点で起きました。
問われる罪は?
男は「自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)」の疑いがもたれています。
(過失運転致死傷)
第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。
高齢のタクシードライバーが増えている!そもそもタクシー運転手に年齢制限ってあるの?
今回の事故は、事故を起こしたのが運転のプロであるタクシードライバーだったという点もポイントです。
私のように運転に自信がないからタクシーを使っているという方も多いはず。
それがこんな事故になるのだとしたら、、なんだかもう、何を信じたら良いのかわからなくなりますよね。
ただ、人が運転する以上、タクシーだって事故は避けられません。
問題は、そのドライバーが「安全に運転できるコンディションなのか?」ということです。
客に急な指示されたり急かされたりして思いもよらない動きをすることもあるし、24時間シフトで勤務してる人も多いから過労で意識レベル低下してることもある
免許取ったばかりの頃に「タクシーの側は走るな」とタクシー運転手の親戚にアドバイスされたことがある
タクシードライバーも65歳あたりまでに年齢制限するべきだと思う
ネットではタクシードライバーの「年齢」について疑問視する声が多く上がっていますが、そもそもタクシー運転手の平均年齢は?年齢制限はあるのでしょうか?
タクシードライバーの平均年齢は58歳!
実はタクシードライバーの平均年齢は58歳を超えていて、全産業の平均年齢が42歳ですから、それよりも16歳も高くなっています。
このことは、タクシードライバーの多くが中高年以上だということを端的に表しているでしょう。
多くの一般企業の定年が60歳なので、タクシー業界の定年は何歳なのかと疑問がわきますが、タクシーに関する各種法令には個人タクシー以外は年齢の定めがないのです。
体が元気で一定の条件さえクリアできれば、80歳でも現役で仕事を続けられるというわけです。
引用 https://job-con.jp/special/driver/guide/info11
近年では、日中のみのシフトやハイヤー専門など、規則的なシフトや過重にならない労働条件を取り入れたり等、ドライバーのライフスタイルに合わせた働き方ができるタクシー会社も増えているとのこと。
「シフトに融通がきく」「年齢制限がない」という条件は、リタイア後の転職先としては非常に魅力的なのかもしれません。
「定年後の60歳でタクシードライバーを始めても、タクシー業界ではまだまだひよっこ」なんて声もあるくらいです。
ただ、年齢制限が全くないわけでもありません。
タクシー業界は法令で労働年齢に定めがないため、健康や体力、判断力などに問題がなければ高齢になってもタクシードライバーとして働くことが可能です。
しかしタクシー会社では規定として定年は設けている場合もあります。
定年の基準となる年齢は会社によってさまざまですが、おおむね65歳を定年としている場合が多い傾向です。
65歳定年以外だと75歳までの間で規定年齢を設けている会社が多い傾向にあります。
引用 https://www.daiwajg.com/topics/007/
今回のドライバーは、明確な年齢制限がないタクシー業界の中でも高齢なほうだったと言えるでしょう。
年齢と健康状態を冷静に見極めれば、世間一般の感覚としては「もうやめたほうが良かったんじゃないの?」と思われるのも無理はありません。
ただ、この年齢になっても働かなければいけなかったドライバーの事情に思いを馳せると、一方的に責めるわけにもいかないでしょう。
タクシードライバーの給料は歩合制であり、自分が努力しただけ給料として見返りがある給与制度とのこと。
そのため、「頑張れば年齢に関係なく一定条件で稼げる」という点に魅力を感じて参入する方も多いそうです。
このドライバーがどんな事情で夜のシフトに就いていたのか。
今後の捜査に注目していきましょう。
まとめ
東京都渋谷区笹塚で起きたタクシー暴走事故についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 2021年1月4日夜、東京都渋谷区笹塚の国道20号(甲州街道)の交差点で、73歳の男性が運転するタクシーが暴走する事故があった
- この事故で、横断歩道を渡っていた男女6人がはねられ、うち女性1人が死亡した
- タクシードライバーには明確な年齢制限はなく、高齢になってからも参入しやすい業界である
年金だけでは生活できない、だから高齢になっても働かざるを得ない。
このドライバーも、そんな事情を抱えていたのかもしれません。
もしそれもコロナの影響だったとしたら、今後はこのような事故も増えてしまう可能性もありますよね。
業務車両には運転手の意識を監視するような装置が必要なのではないでしょうか。
また、他人を乗せるのですから、やはり明確な年齢制限は必要だと思います。
それが結果的に自社の社員を守ることにもつながるのですから・・・。
改めまして、亡くなった女性のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また新しい情報が入り次第、追記していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました!