今日取り上げるのは、千葉県流山市で30代の男が母と姉を包丁で刺して殺害した事件についてです。
住宅の1階で70代女性と40代女性がいずれも血を流して倒れており、病院に搬送後、それぞれ死亡が確認されたとのこと。
大晦日の夜、この家族に何があったのか。
事件の概要をまとめると共に、家族間で殺人事件が多い理由についての脳科学的考察も見ていきたいと思います。
最後までお付き合いください!
※2021年1月12日、本多新容疑者(39)が殺人の容疑で逮捕されました。
千葉県流山市 30代男性 母姉刺殺事件の概要は?
朝日新聞デジタルの報道内容を元に、事件の概要をまとめます。
2020年12月31日午後8時35分ごろ、千葉県流山市江戸川台東3丁目の住宅から「救急車をお願いします」と女性の声で110番通報があった。
県警流山署員が駆けつけたところ、この住宅の1階で70代女性と40代女性がいずれも血を流して倒れており、病院に搬送後、それぞれ死亡が確認された。
署は、この住宅に住む母親とその長女とみて身元の確認を進めている。
また、同日午後11時ごろ、血がついた刃物を持った同居の30代の長男が、住宅近くの江戸川台交番で「この包丁で母と姉を刺しました」と話したという。
警察は2人を殺害した疑いがあるとみて事情を聴いている。
長男は首や手首に切り傷があり、病院で治療中という。
父親は当時2階にいたといい、けがはなかった。
※その後の調べで、亡くなったのは母親の本多育子さん(72)と姉の本多文さん(42)であったことがわかりました。
流山署は2021年1月12日、長男の本多新容疑者(39)を殺人の容疑で逮捕しました。
「家族を恨んでいて母親も刺した」と話していたとのことです。
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/a6dd1f5e141affa97976b048db2c4e2cde89feae
参考動画はコチラ↓↓
続いて、容疑者についての情報です。
名前 本多新
年齢 39歳
住所 千葉県流山市
職業 無職
Facebook 同姓同名のアカウントが複数ありましたが、本人のものと断定できるものは見つかりませんでした。
多くの人が、家族で紅白歌合戦を観ながらのんびり年越しをしていたであろう夜。
おそらく、亡くなった母も姉も、そんな”いつも通り”の夜を思い描いていたことでしょう。
一体、何がこの長男のスイッチを押してしまったのか。
ネットではこんな声が上がっていました。
(Yahoo!ニュースコメント欄より引用)
年末年始は家族の在宅率も上がるし、毎年のようにこういう報道を見掛けるのは気のせいではなく、必然なのかな。
いざ結婚したら、夫の家族はものすごく仲が悪く、会うたびに罵声が飛ぶ。驚いた。親族も皆仲が悪い。もう10年以上経ち、その仲の悪さに慣れてしまった自分もこわいけど、中途半端にお金もあったりして、本当にいつ何が起こるか分からないなぁと思っている。
現場について
事件は千葉県流山市江戸川台東3丁目の住宅で起きました。
なぜ?日本で家族間殺人が多い理由
コチラの記事でも書きましたが、日本で起きている殺人事件の半分以上は家族間殺人。
津下英範、Facebookは?広島市南区で殺人事件発生!無職の息子が89歳の母親を刺し殺す。動機は?日本で家族間殺人が多い根本理由とは。
検挙件数そのものは減っているのに、なぜ親族間殺人の割合は増加しているのか。
「家族、血族、そして他人から親族になった人に対して強く明確な殺意をもたらすほどの感情がむしろ強まっている。他人であれば許せるけれども、家族であると許せない。」
こんな、誰しも一度は感じたことがある感情が強まっているのではないか、と脳科学者の中野信子氏は指摘しています。
実は、多くの人は、人と一緒にいることがストレスになります。
毎日 24 時間、常に誰かといることには、意外にもストレスがあるのです。
サー ビス付高齢者住宅(グループホーム)でのデータから、一人になれる空間があることが、安定した精神状態のために必要だということがわかってきました。
居心地よく感じなければいけないという社会的圧力があったり、家族というものは良いものであると無条件で言わなければならないのがポリティカリー・コレクト(人種・宗教・性別などの違いによる偏見・差別を含まない、中立的な表現や用語を用いること)であったりするからです。
引用 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71424?page=3
年末年始という”時期的”な要因、そしてコロナ渦ということもあって、家族で過ごす時間が増えている昨今。
本当は一人になりたいのにそれができないという状況が、人を追い詰めてしまっているのかもしれません。
多くの人は、愛着とか愛情、家族の絆……そういったものを無条件に、崇高で美しいものだと思っているのではないか。
そこで考えることをやめ、「家族のためなら」と自己犠牲を強いてしまうことが家族間殺人につながっているのではないか・・・と中野氏は指摘しています。
我慢に我慢を重ねて感情の袋がパンクしてしまった時、信頼していたはずの親を「殺したい」と思ってしまう。
愛を注いでいたはずの子供に手を上げてしまう・・・。
そうならないためにも、家族であっても”個”になれる時間や空間を確保することはとても大切なことだと思います。
家族間であっても、いや家族だからこそ、心理的・物理的なソーシャルディスタンスを設けることが大事です。
まとめ
千葉県流山市で30代の男性が母と姉を刺殺した事件についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 2020年12月31日夜、千葉県流山市江戸川台東3丁目の住宅で70代女性と40代女性が殺害された
- 同日午後11時ごろ、長男と思われる男が血がついた刃物を持って住宅近くの江戸川台交番に出頭した
- 日本の殺人事件の半数以上は家族間で起きており、その根っこには家族ゆえの「我慢」があると考えられる
この家族が普段どんな様子だったのかはまだ明らかにされていません。
長男は、突発的にキレたのか?それとも、以前からそういった兆候があったのか。
今後の捜査に注目していきましょう。
改めまして、亡くなったお二人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました!