今日取り上げるのは、八王子市散田町で28歳の男性が61歳の母親に暴行し殺害した事件についてです。
松井美智子さん(61)が亡くなり、職業不詳・原嵩織(たかし)容疑者(28)が逮捕されました。
亡くなった松井さんは鬱病で、原容疑者は「死にたいと頼まれたので両手で首を絞めた」と供述しているとのこと。
もしこの供述が本当だったとしたら、同じような立場になった場合どのように対処するのが正解なのでしょうか。
事件の概要をまとめると共に、「死にたい」と打ち明けられた場合の対処法についても見ていきますので最後までお付き合いください。
東京都八王子市 母親暴行殺害事件の概要は?
事件について報じた産経新聞の報道内容を元に、概要をまとめます。
- 2020年8月2日、八王子市散田町にあるマンションの一室で、原嵩織容疑者はこの部屋に住む原容疑者の母親、松井美智子さんに暴行を加え、殺害した
- 原容疑者は2日午前9時ごろ千代田区に住む兄の家へ向かい、「お母さんを殺した」と話した
- 2人で松井さん宅を訪れたところ母親が倒れており、兄が119番通報したが、現場で死亡が確認された
- 調べに対し、原容疑者は「母が精神的、肉体的に参ってしまい、死にたいと頼まれたので両手で首を絞めた。母は鬱病だった」などと容疑を認めている
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/a25a74e2eb54bad80a054110f230be1e095faa1e
参考動画はコチラ↓↓
続いて、原容疑者についての情報です。
名前 原嵩織(はらたかし)
年齢 28歳
職業 不詳
住所 東京都台東区台東
Facebook 本人のものと特定できるアカウントは見つかりませんでした。
原容疑者の供述がどこまで本当かわかりませんが、今回の事件については同情的なコメントが非常に多いのが印象的です。(Yahoo!ニュース コメント欄から引用)
この事件がどうかは分かりません。でも真実だとしても、当事者であった身としては全く不自然に感じられません。
すべてのうつ病患者がそうではありませんが、そういう状態で苦しんでいる人がいることも理解が広まればと思います。
しかし、私が実母に頼まれたのは、長年引きこもりの妹を殺して自分も死ぬから、青酸カリを準備しろでしたね。
自殺、殺人ほう助など、もちろん私はやりませんし、そのように言われて泣く泣く通報しましたが、私は自分が親でもあるので、子供に殺してとは絶対に頼まない。実母も実妹も、もうどうでも良いですが、このお子さんも長年鬱病を患う親をお持ちなら精神状況は大変だったかと。
辛いですよ、こういう家庭だと。
個人的には、親が子供に「殺してくれ」と頼むなんてありえないと感じてしまうのですが、精神的にも肉体的にも極限まで追い込まれてしまえばもはやそんな理性はどこかへぶっ飛んでしまうのかもしれません。
こちらの資料にもあるように、日本の自殺者数は減少傾向とはいえ年間2万人もの人が自ら命を絶っています。
その動機として「健康問題」が多くを占めていることを考慮すると、原容疑者の供述通り、鬱病の母が息子に「殺してくれ」と迫ったのかもしれません。
![]()
![]()
引用 http://www.t-pec.co.jp/statistics/suicide.html
当事者になってみれば、親にとっても子にとっても非常に辛い状況だったことでしょう。
しかし、言われるがまま親の首に手をかける以前に、他にもできることはあったのではないかと思えてなりません。
問われる罪は?
事情はどうあれ原容疑者がしてしまったことだけを見れば「殺人」には違いないので、今回は「殺人罪」の罪が課せられるでしょう。
(殺人)
第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。(引用元:刑法第199条)
事件現場について
事件は東京都八王子市散田町のマンションの一室で起こりました。
鬱病の患者から「死にたい」と打ち明けられたらどうすれば良いのか
では、もし身近な人が鬱病になり、「死にたい」と打ち明けられたらとのように行動するのが適切なのでしょうか。
東京都福祉保険局のサイトを参考にしてみましょう。
- 徹底的な”聞き役”に回る
- 誠実な態度をとる
- 相手の感情を理解するように努める(共感していることを伝える)
- 口を閉ざしてしまったら、無理に聞き出そうとせず、相手が話し始めるのを待つ
- 自殺を予防する最も重要な原則は必ず専門的な治療を求めるように働きかけること
引用 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/smph/chusou/joho/jisatsu/taiou.html
「死にたい」といった深刻な悩みは誰にでも打ち明けられるようなものではないでしょう。
俳優の三浦春馬さんのように誰にもSOSを出せずに亡くなってしまう方もいます。
なぜ?三浦春馬さんが自宅で死亡。真面目過ぎる性格も要因?今だから振り返りたい名作もチェック!
これまでの関係性から、本当に信頼できる相手だからこそ、打ち明けられるのです。
自殺の危険性が高い人は、”死んでしまいたい”という気持ちと”助けて欲しい。苦しみを止めて欲しい”という気持ちの間で激しく揺れ動き続けているとも言われますし、打ち明けた時点では「助けてほしい」という気持ちが強いのでしょう。
自殺を予防できるかどうかは早い時期に適切な助けを求められるかどうかにかかっているとも言われますので、決して「冗談だろう」などと流さないこと。
相談されたことはしっかりと受け止め、できるだけ早い時点で専門的な診察を受けられるように導くことがとても大事です。
全国統一 0570-064-556 ではお住まいのエリアの公的な相談機関につないでもらえますので、困ったり迷ったり悩んだりしたらまずはここにかけてみてください。
まとめ
以上、東京都八王子市で起きた母親殺害事件についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 八王子市散田町にあるマンションの一室で、原嵩織容疑者は母親である松井美智子さんの首を絞めて殺害した
- 調べに対し、原容疑者は「鬱病の母に死にたいと頼まれたので両手で首を絞めた」と語っている
- 自殺の動機の約半数は「健康問題」であり、鬱病で自殺願望を持つケースは珍しくはない
- 親しい人に「死にたい」と打ち明けられた場合は、できるだけ早い時点で専門的な相談機関につないであげることが大事である
「死にたい」という相談を受けた場合は、まずは絶対に相手の気持ちを否定しないこと。
そのうえで、お互いにとって”未来”ある解決策を模索しましょう。
どのような事情があったにせよ、子供が親を死に至らしめるというのはあってはならない事件ですし二度と繰り返して欲しくないです。
亡くなった松井さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
新しい情報が入りましたら追記していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました!