今日、取り上げるのは、東京都町田市で、31歳の母親が2歳の長男に布団を巻き付けて殺害した事件についてです。
崇太郎(そうたろう)ちゃん(2)が亡くなり、武田華佳(はるか)容疑者(31)が殺人容疑で逮捕されました。
武田容疑者は、「子供を泣き止ませようとして布団で巻いた」「以前にも何度か息子に布団を巻き付けた」と供述しているそうです。
2歳と言えば俗に言う”イヤイヤ”期ですし、魔の2歳児。
しかも双子となれば、肉体的にも精神的にもかなりハードな子育てであったことが推測できますね。
このような事態になる前に、何か打てる手はなかったのか。
事件のいきさつや、背景にあると思われる要因、子供が泣き止まない時のイライラ対処法などについてまとめていきますので最後までお付き合いください!
東京・町田 2歳児布団ぐるぐる巻き殺人事件の概要は?
事件について報じた読売新聞の報道内容を参考に、概要をまとめます。
- 2020年6月23日午後8時50分頃、武田華佳容疑者は自宅2階の寝室で長男の崇太郎(そうたろう)ちゃんを敷布団でぐるぐる巻きにして約40分間放置した
- 同9時半頃に様子を見に行き、崇太郎ちゃんが息をしていないことに気付いて110番通報した
- 崇太郎ちゃんは搬送先の病院で死亡が確認された
- 目立った外傷やあざなどはなく、警視庁は窒息死したとみて司法解剖を行って詳しい死因を調べる
- 武田容疑者は調べに対して「泣きやまないので布団で巻いたが、殺すつもりはなかった」と殺意を否認している
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/8381b1f527414d8a1dad65491194e3d9b6369708
参考動画はコチラ↓↓
続いて、容疑者についての情報です。

名前 武田華佳
年齢 31歳
家族構成 夫(36)、長女(2)、長男・崇太郎ちゃん(2)
Facebook 同姓同名のアカウントはありましたが、本人のものと断定できるアカウントは見つかりませんでした。
近所の方の話では、亡くなった崇太郎ちゃんは標準的な2歳児と比べて身体が小さく、武田容疑者は「子どもの体が弱くて手がかかる」と話していたそうです。
ただでさえ子育ての”試練期”ともいえる時期に、双子の育児、しかもちょっと手のかかるタイプの子をほぼワンオペで育てていたのだとしたら、自分の時間どころかホッと一息つける時間もなかったかもしれません。
「泣き声が近所迷惑になるのを気にしていた」という証言もありますし、武田容疑者は精神的にかなり追い詰められた状況にあったのではないでしょうか。
育児経験の有る・無しで意見は真っ二つに分かれる事件だと思いますが、同じように手のかかるタイプの子を育てた経験のある筆者の立場としては、今回の事件は武田容疑者一人に責任を押し付けていい問題ではないと感じます。
事件現場について
事件現場は、東京都町田市東玉川学園。
小田急線玉川学園前駅から南東に約1・2キロの住宅街です。
問われる罪は?
武田容疑者は「殺人」の罪で逮捕されています。
((殺人)
第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。(引用元:刑法第199条)
武田容疑者だけじゃない!あなたも私も虐待予備軍
我が家の子どもも、生まれてから4歳くらいまでは癇癪に夜泣きに、イヤイヤに・・・と、本当に手がかかりました。
今だから言えますが、思い出してもゾッとする”事件”もあったんですよ。
子どもが2歳半くらいの時、「もうすぐご飯だよ」と言っているのにどうしても「今すぐにレーズンパンを食べたい!」とぐずり出して。
最初は優しく言い聞かせていましたが、どう言い聞かせても泣きわめくので、ついカッとなって「だったら食べれば!その代わり夜ご飯はナシだよ。一人で部屋の隅っこでアンパンマンと仲良くパンでも食べれば。」と、レーズンパンを投げつけてしまったんです。
そのパンが、運悪く子どもの鼻に命中。
さほど強く投げたつもりはないのに、ダーダーと勢いよく鼻血が出て子どもはますますギャン泣き。
「え、ただのレーズンパンで!?」という驚きと、「やってしまった」という焦りで、あの時ほど取り乱したことはありません。
ですが、「小さな子どもはちょっとしたことでも大けがになる可能性があるんだ」「些細なことが大惨事になることがあるんだ」そして「誰でも虐待加害者になることがあるんだ」という重要な気づきを得ることができ、それ以降は手を引っぱる時の強さにすら気を遣うようになりました。
あの時は強く自分を責めましたが、ネットで調べてみると筆者のようなヒヤリハットを経験している方は少なくないようです。
- ある夜中、「ようやく寝た」と思ってほっとしたのに、すぐに泣かれてしまった時、布団の上で泣いている娘に思わず「寝ろよ」とつぶやいていた。
- 自分の子なのに、泣き声を恐怖に感じることすらあったのを思い出す
- 寝不足が続いていて、神経も休まらなくて、「これが永遠に続くのか」と出口のない気持ちになってしまったことがあった
- いたずらしていた息子に、最初は「やめようね」と言葉で伝えていたけど、全然言うことを聞かずにやり続けたことにイラッとしてしまって。肩をつかんで強めにゆすりながら「もうやらないって言ったよね!」と強い口調で言った。
- 2歳の娘がスプーンでテーブルを何度も何度もたたく音に我慢しきれず「こうやってやるとさ! うるさいでしょ!」と叫びながら、娘が手に持っていたスプーンを奪い取ってテーブルにガンガン打ち付けたことがある
- 遅刻できない仕事の予定があるのに、朝、保育園に行く前に玄関で息子がぐずりまくって、出かけられなくなってしまって。なんとか抱いて出ようとしても全然思うようにいかず、思わずほっぺたをパシンとたたいた。
- たたいたことはないけれど、日々、すごい怒鳴っている
- 余裕がなくなってくると、「ちょっと黙ってて!」「どっか行ってて!」とか強く言っちゃうこともある
- 兄弟げんかにイライラしてしょっちゅう大声をあげちゃう
引用 https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/support/9403/
育児経験のない方、ストレスフリーでハッピーな育児ライフを送ってきた方、泣くのも含めて子どもが大好きだ!・・・という方には到底理解しがたい話かもしれません。
しかし、多くの母親はこのような”闇”を自身の内側に秘めて育児をしています。
それが現実。
隠しても仕方がないので、開き直ってその闇を認めてしまうことも大事です。
まずは「女神のような完璧な母ではない」自分を認めることが、イライラ解消のファーストステップなのです。
泣き止まなくてイライラ!そんな時の効果的な対処法は?
心の闇があっても、それ自体は別に悪いことではありません。
泣かれたらイラっとするのは人間誰にでもあり得ることですし、それが四六時中となればついカッとして布団で巻いてしまいたい衝動にかられることもあるでしょう。
しかし、一歩踏みとどまることができるかどうかが分かれ目です。
踏みとどまれる人と、そうでない人は何が違うのでしょうか。
イライラ対処法① あえて窓を開けておく
武田容疑者は、子供の声が外に聞こえるのを気にしていたそうです。
なので、「泣き止ませよう」として布団で巻いたり、おそらく窓も閉めていたのではないでしょうか。
ですが、経験上、窓はあえて開けておいたほうが良いです。
こういった事件は子供と密室に二人きりの状態になった時に起きやすいので、あえて「外に自分の声が聞こえる状態」にしておくと暴言を吐いてしまいそうな時にグッとこらえることができるのです。
ですから、「人の目を抑止力にする」という方法は経験上、非常に効果的!
「子どもの泣き声が近所迷惑になるのではないか」という心配もあるかと思いますが、案外、人は子どもの泣き声よりも大人の怒鳴り声、叱る声に注目していたりします。
もし、窓を閉める理由が「子どもの泣き声が迷惑になるから」ではなく「自分の声を聴かれたくないから」になっているなら、それは虐待の危険信号かもしれません。
イライラ対処法② 枕に突っ伏して叫ぶ
あー、もうー、いい加減にしてよ!!!
と思った時は、枕か布団に顔を突っ伏して「うわー」と叫んでみましょう。
声が漏れず近所迷惑になりませんし、子供が驚いた拍子に泣き止んだり、うまくいけば笑ってくれるかもしれません。
イライラ対処法③ 「好きなだけ泣いていいんだよ」と言ってあげる
子どもって「泣くな!」と言うと余計泣いたりしますよね。
しかし、逆に「いくらでも泣いていいんだよ」「泣きたいだけ泣きな」と言ってあげると、案外泣き止んだりするんです。
泣きたい気持ちを認めてもらえた、という安心感と、「悔しい」という気持ち。
あえて親に反抗したい気持ち・・・と色々な感情がミックスされて、泣くのをやめてくれることがあります。
ポイントは、あくまでも「優しい口調」でささやくように言うこと。
これは我が家のギャン泣き娘にも効果アリだったのでぜひお試しください!
イライラ対処法④ なるべく二人きりにならないこと
今回、武田容疑者は1階に夫と長女を残し、自分と崇太郎ちゃんの二人だけで2階にあがったとのこと。
泣く⇒布団で巻く⇒疲れて寝る・・・みたいなことが日常的にあったのだとしたら、夫や長女の目を避けるためにあえて二人きりになろうとしたのかもしれません。
しかし、その発想はとても危険。
こういった悲しい事件を防ぐためには、家族でも第三者でもいいので「人の目」が絶対に必要です。
泣き止まないこと、寝かしつけに時間がかかりすぎることなどに悩んでいたなら、そしてそれを夫が知っていたなら、二人きりにすべきではなかった。
もし今、同じような悩みを抱えている方がいるなら、泣かれようがなんだろうが夫や外部の力を借りてください。
筆者の子供は、寝かしつけは夫だとダメで、毎晩のようにギャン泣きしていました。
しかし夫は、泣かれようともくじけずに子をおんぶして町内を散歩して寝かしつけたりしていた時期もあります。
母の立場としては「あんなに泣かれてしまうなら、やっぱり自分が寝かしつけたほうがいいんじゃないか」と罪悪感を覚えたりもするかもしれませんが、全てを背負ってイライラして手を挙げてしまうくらいなら、泣かれても他の人の手を借りましょう。
自分のために、そして子供のために。
ネットの声は?
今回の事件について、ネットではどのような声があったでしょうか。
武田華佳容疑者(31)を逮捕 町田市東玉川学園2丁目の自宅で長男の崇太郎ちゃん(2)を布団に巻きつけ放置して死なせる
泣き止まないから布団で丸めたって事やけど、2歳児なんかまだまだ泣くのが仕事やのになぁ。
住宅街だけに騒 …https://t.co/HSrRkakvRg pic.twitter.com/3Z2cdeW9QV— ぶんぐ (@bungu42) June 24, 2020
胸が痛い
2歳の双子、夫に子育ての不満を言っていた、近所に泣き声が聞こえるのを気にした…
すごく大変な状況だったんだろうな、不満を言うってことは夫は子育て手伝ってくれない人だったんかな、近所から泣き声で何か言われたのかな…
これ、絶対この人だけが悪くないよ
https://t.co/M1JpsCwYn2— ルミナ (@rukiton) June 25, 2020
なんか思ってたのと違う。
地味な人だった。
子供の虐待=ギャルじゃなかった。https://t.co/2xUGWDDfqM#報道ステーション— marin (@marin00746936) June 24, 2020
まとめ
以上、東京・町田で起きた2歳児ふとんぐるぐる巻き殺人事件についてまとめてきました。
ポイントを整理します。
- 東京都町田市の自宅で、武田華佳容疑者は長男の崇太郎(そうたろう)ちゃんを敷布団でぐるぐる巻きにして死亡させた
- 「泣き止まないので布団で巻いた」「殺すつもりはなかった」と供述している
- 誰もが同じような事件を起こす可能性はあり、防止するには「人の目」を意識することが効果的である
こういった事件が起きる度に、私は子供が小さかった頃のことを思い出して胸の中がザワッとします。
「赤ちゃんは泣くのが仕事」「泣くのは元気がいい証拠」
といいますが、その言葉って時に母親を追い詰めるんですよね。
外出先で子供がギャン泣きしていた時、親切に声をかけてくれたおばさんに対してさえ、「他人がわかったようなこと言ってんじゃねーよ」と心の中で毒づいてしまうくらい、当時の私は追い詰められていました。
今回の事件について「夫は何をしていたんだ」と責める声もありますが、夫はもう一人の双子の機嫌をとる担当だったのかもしれませんし、そもそも「パパじゃいやだー!」とますます泣くタイプの子だったのかもしれません。
夫婦で精いっぱいだったのでしょうし、この家の子育て事情を責める資格は誰にもないと思います。
一つ言えることは、育児は綺麗事だけではできないということです。
未来ある子どもの命を奪ったことは事実ですし、その罪は償いきれるものではなく、責められても仕方がない。
しかし、武田容疑者を責めている方も、絶対に自分は加害者にならないとは言い切れませんよね。
自分もそういう”狂気”を内側に秘めているかもしれない、そんな自覚は持っておいたほうが良いと思います。
亡くなった崇太郎ちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。