今日、取り上げるのは、京都市左京区の川端通二条の交差点で起きた多重事故についてです。
パトカーの追跡を受けていたワゴン車がタクシーと衝突し、その弾みでタクシーが近くを自転車で走っていた男性にぶつかりました。
この事故で、ワゴン車を運転していた男性(21)が右腕を骨折、自転車の男性(50)は右足を骨折、タクシーの運転手(53)も腹部打撲の軽傷を負っています。
今回のように、パトカーからの追跡を無視して逃げている途中の事故は度々起きていますが、無視して逃走した場合はどのような罪に問われるのでしょうか。
事故現場の状況や、警察を無視して逃げることで課せられる罪について見ていきますので最後までお付き合いください。
京都市左京区 交差点多重事故の概要は?
事故について報じた京都新聞の報道内容を参考に、概要をまとめます。
- 2020年6月21日午後6時半ごろ、京都市左京区の川端通二条の交差点で、パトカーの追跡を受けていたワゴン車がタクシーに衝突して横転した
- この衝撃で、タクシーが近くを自転車で走っていた男性(50)にぶつかり、男性は左足を骨折した
- ワゴン車は、右折禁止の場所で右に曲がったことで追跡を受けており、タクシーと衝突する数分前に近くの自転車の女性をひき逃げした疑いも持たれている
- 警察はワゴン車を運転していた男性を「自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)」の疑いで調べている
引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/152b76f51b3ec6990cb1b62ecae64a17a2a7b3a3
参考動画はコチラ↓↓
元々は、「右折禁止」のルール違反をしたために追跡を受けていたわけですから、そこでおとなしく停まっていればこれほど大きな事故にはならなかったでしょう。
ワゴン車には別の男性も同乗していたとのことで、「ヤベッ!逃げろ」という感じで勢いで逃げてしまったのかもしれません。
そこで、「停まったほうがいいよ」と忠告できるような友人であったならば、また事態は違っていたかもしれませんね。
パトカーの追跡を受けている途中に事故を起こすというパターンは過去にも何度も起きていました。
例えば、のちに薬物を使用していたことが明らかとなったコチラの事故の容疑者(中川真理紗)もパトカーから逃げる途中で歩行者をはねて死亡させています。
中川真理紗 顔画像、Facebookは?東京都大田区でひき逃げ死亡事故発生!白い高級車を暴走して逃げだ理由は薬?薬物使用で事故った場合の罪とは
警察から「逃げること」は罪にならないのでしょうか?
事故の現場について
事故は、京都市左京区の川端通二条の交差点で起こりました。
問われる罪は?
警察は、ワゴン車を運転していた男性を「自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)」の疑いで調べているそうです。
(過失運転致死傷)
第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。(引用元:自動車運転処罰法 第五条)
では、パトカーの追跡から「逃げた」こと自体は罪にならないのでしょうか。
- 警察の制止を無視して逃げることは警察官の公務の執行を妨害しているため、「公務執行妨害罪」に問われると思う人も多い
- しかし、公務執行妨害罪は、公務員に対する「暴行又は脅迫」が犯罪の成立要件となっている
- そのため、単に停止するよう逃げただけでは暴行も脅迫も行う余地がなく、公務執行妨害罪は成立しない
- 単に逃げただけならセーフだが、警察官が取り調べようとした物を壊してしまうような行為は公務執行妨害罪となる可能性がある
引用 https://jidousha-kimo.com/post-4204/
このように、パトカーの制止を振り切って逃げただけでは罪になりません。
極端な話、逃げきれたらOKということです。
ただ、当然、警察は車のナンバーを控えているでしょうから、その場で逃げ切れたとしても後で連絡がくるでしょう。
なにより、無関係な人を巻き込んで死亡させてしまえば、より罪が重くなります。
パトカーから逃れようとして事故を起こした場合は警察にも責任があるのではないか?という指摘もありますが、こちらの記事にもあるように容疑者自身が警察に責任を追及するのは難しいようです。
- パトカー追跡を起因とした事故での損害賠償請求は全国で相次いでいるが、多くは追跡によって被害を受けた第三者が原告となるもの
- 被追跡者である容疑者自身が原告となって訴えるケースは珍しい
- この場合の警察、検察の解釈は「逃走せず、ただちに停止していれば事故は防げた」というものであり、容疑者自身が警察に追われた責任を追及するのは困難
引用 https://response.jp/article/2005/08/01/73036.html/
ドライバーのみなさん、警察に停まるように言われたら、素直に指示に従いましょう。
ネットの声は?
今回の事件について、ネットではどのような声があったでしょうか。(Yahoo!ニュースのコメント欄から引用)
ルール守らず逃げる奴を追いかけるのに法定速度じゃダメでしょ
車を特定して後で運転手を特定しても、飲酒が絡んでいると、運転時飲んでたかどうか分からないし。
必要以上な追跡され、逃走のため、敢えて人波に突っ込んで行ったとしたら問題だろうけど。
最初の事故できちんと自ら処理していればなんら問題にならなかった案件。
追跡がどうこうっていう問題じゃないだろう。
こんなやつは実名&顔写真報道でいいよ。
まとめ
以上、京都市左京区の川端通二条の交差点で起きた多重事故についてまとめました。
ポイントを整理します。
- 京都市左京区の川端通二条の交差点で、パトカーの追跡を受けていたワゴン車が多重事故を起こした
- ワゴン車は、この直前に「右折禁止」と「ひき逃げ」の二重の罪を犯していた
- 警察の追跡から逃げること自体は罪には問われない
このような事故があると、
「警察の追跡が強引だったのではないか」
「後でナンバーで車を特定できるのであれば、わざわざ無理に追いかけなくてもよかったのではないか」
と警察側の責任を問う声が上がります。
しかし、連絡したからといって犯人がおとなしく出頭するとも思えませんし、警察としては「その場」で「現行犯」で捕まえてしまいたいのでしょう。
だからこそ、警察官としてのプライドをかけてギリギリのところまで攻めていくです。
そのような”本気の”追跡を受けている時に冷静な運転や判断ができるとは思えません。
罪を重ねて何年も刑務所に入り、一生償いきれない罪を背負うよりは、おとなしく罰金を払うほうが賢明な選択です。
逃げるは損だし罪になる!
「逃げ恥」ならぬ「逃げ損」ですから、おとなしく捕まりましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。